2010年3月24日水曜日

表現者の本分

「労働者が働くのと同じように、芸術家も自分の仕事をしなければならない」
(パブロピカソ)

いろんな珍訳、解釈で、意味がいろんな風に変質している、ピカソの有名な言葉の一つです。
「自分の仕事」のところは、「勉強」に変わっていたり、「働かなければならない」に変わっていたりします。

要するに、芸術家(アーティスト)は芸術家(アーティスト)だからといって、怠けたり遊んだり、天性のものだけで勝負していてはいけない、ということを、彼は言いたかったのですが、やはりアート、創造を志す者は、アート、創造を怠けてはいけないのであります。

音楽家が音楽(の練習)をしない日があってはならないように、画家もまた、絵を描かない日があってはならない。

表現をする者にとって、描く事と、奏でる事と、書くことは、一日も絶えてはならない。

アーティストという職業が、神から与えられた職業である以上、神の期待には忠実であり続けなければならない。

だそうです。


しかし私自身はどうもそうではありません。
絵を描く事、音楽をすることを、時々忘れます。

自分自身の中では、それ以外の「表現をする」ということで創造を行っているのだという言い訳をしながら、日々に追われることもあります。

言い訳?

いや、どうも私の表現は毎日毎日作業のように「術」として究めて得るものではなさそうです。

今私は、絵と、人の歩く先をほんの少し照らす手助けを生業としています。それらは全て繋がっています。それらは、私をかつて形成した、音楽と絵とデザインと心理学、哲学、教師というもののノウハウから来ています。

それを昇華するものとして、絵筆を持つ事をしています。
時々サボっていますが、ある日突然、まだ熱を帯びて再開するのです。

かつては絵筆を持つ事の意味が、自分だけに向かっていましたが、今はそうではありません。
はっきりと、その表現が、誰かのためになるという目的があります。
音楽もそうです。
かつて音楽は自分だけのためのものだった。
今は違います。
誰かのために作る音楽、奏でる音楽。
音楽になってなくても良い。音でも良い。
かつての表現が、今は全て繋がっています。
私が神のために捧げたものは、すべて誰かのためになっている。

そのためには、自分と向き合ってただ描き続けるだけでは無理なものがある。
何かを見据えて、それを注意深くやります。

描き続けます。
奏で続けます。
息絶えるまで。

2010年3月17日水曜日

朽ち果て行くもの、魂が宿るもの

二つの、人の手による、似た様なものがある。
生まれたての時は同じ様な 素材、姿をしている。
けれども、年月を経て行くうちに、その二つは、似ても似つかないものに変化してゆく。

一方は朽ち果てるように腐り、消え行く。
一方は古び、味わいとともに魂が宿り、永遠を見る様になる。
なぜそういうことが起きるのか。
それは、人の手、思いの違い。
人の手がかけられたものは、氣が入り、魂が宿る。
良いものを吸い込み、良いものを吐き出す。
そうでないものは、その逆。

素材の状態から、そういうことが起きる事がある。
製品になってからそうなることもある。
使い手がそうさせることもある。

古び魂が入ったものは、良い呼吸をしている。
良い何かを吸い、良い何かを吐き出している。
新陳代謝をしながら、絶えず生まれ変わり続けている。

人間も同じ。
どれだけ、手をかけて来たのか。
何を吸い込み、何を吐き出して来たか?
どれだけ良い呼吸をしているのか。
どれだけ新陳代謝をしてきたか。
どれだけ生まれ変わって来たのか。
その違いが、生き方、生き様、生きやすさの結果となって現れる。
生まれ変わるのに遅過ぎるということはない。

2010年3月9日火曜日

対面セッション、しばらくお休みします

一部の方には、以前からお話しておりますが
対面セッションを、しばらくの間、おやすみしようかなと思っております。
ここのところ、あまりに忙しくて身体がもたない。。。というのがあります。
対面セッションは、とても体力を消耗するのです。
それと、Twitterでも書きましたが、私のセッション自体
電話の方がかなり精度も効果も高いという事が分かって来たからなんです。
以前から電話セッションを受けられて、一度対面をご希望されているという方は例外です。
そういう方は、最低でも、一度は対面セッションをいたします。
その後必要なら、2〜3度程度を目安として。。。
そんな訳で、明日から対面セッションのみ、お休み致します。
電話セッションは引き続き予約OKです。
電話セッションの予約は、こちら
あ、それと、ただおやすみしますってだけでは、対面を楽しみにされていた方に申し訳ないので
対面セッションに代わる「何か」を模索中です。
よろしくお願い致します。