2018年7月6日金曜日

描かせてもらっている

うんうん唸りながら、キャンバスに向かいます。
とにかく絵の具を置いていく。
構成も構想もない。
いや、ないのではないのです。

僕の奥底に眠っている。

でもそれは、自分の意思では出てこない。

無心に絵の具を置いていく。
無造作に、ていねいに
ランダムに、規則的に


そうしてもういい加減、疲れて
キャンバス(実際には板です)の前で途方にくれながらぼんやりする。

そうすると、画面になにかが浮き出てくる。
「これを描きなさい」という声が、してくる。

「はっ」として、急いで形を整えていく。
次第に声もはっきりと明確になっていく。


ムム、置いた色の中から、誰かが呼んでいる。

聞こえなくなったら、また筆を置く。
ぐっと溜めて、パッと描く…ぐっと溜めて、パッと描く…
この繰り返しのリズムがだいじ。

近頃はやっとこのリズムがつかめることが増えてきた。





最初は、戦国武将?
いや、なんかそうじゃないな。表情はそんなに険しくない。
神官にも見える、鳴弦かな。
あれれ?ご先祖?
…という具合に、だんだん見えてくる。

一見、怖いように見えるけれど、ちっとも怖い絵ではないのです。
なにかを見据えて、守っているようにも見える。
なにか差し伸べている…手か。
エネルギーはスゴイ。

という調子。

描かされている。
描かせてもらっている。

2018年6月1日金曜日

葬儀も無事終わりました

そんなわけで、看取り、手配、納棺、通夜、葬儀、御香典整理までを4日で駆け抜けました。

ご参列、たくさんの御意志を頂いた皆様、仕事や連絡を待ってくださった皆様のおかげで、何の滞りもなく、父もスッキリと旅立つことができました。

百か日法要までやっちゃったのでとにかくお経の連続。
この後納骨、四十九日まで一旦普段の生活に戻ります。
 
故人は実家は曹洞宗だけど本人は無宗教。母実家は神道。
 
宗派が決められないので「宗派関係なくていいよ」という真言宗の僧侶が来ました。
 
ゆえに戒名も保留。
 
「『教職院機関士居士』でいいんじゃないの?」
(故人は元船舶の機関士で、実業高校の機関科の教師でした)
と言い残して帰ってきましたが、まあ、それは当然冗談としても、やること多すぎると、いろいろどうでもよくなってくる。
 

気がつけば、V12センチュリー(改)霊柩車の後部座席から運転席の写真撮りまくってました。聞きしに勝るこのクルマ、隅から隅までスゲー完成度です。キャンピングカーにしたい。
 
多忙の仕事を休んでまで駆けつけてくれた、僕の一番最初の幼馴染の康之君。
 
2歳ぐらいから、七五三、幼稚園〜高校まで一緒。父同士が同僚、母同士も親友。
高校大学と山岳部、ワンゲルの主将で、日本人離れしてて超イケメンで、超いい人。
今は仙台のフォルクスワーゲンディーラーの偉い人。
おどろいたのは、彼のオーラがめちゃくちゃきれい。

この歳でこのぐらいきれいな人は僕は他にあんまり知らない。
雑念があんまりないなとわかる。逆に心配になる。
とにかく会えて本当に嬉しかった。

 高校のクラスメートの徹君も仕事中に駆けつけてくれました。
本当に彼には頭が下がる。
彼はちょっと普段から働きすぎ飲み過ぎでこれはこれで心配。
 
とにかく思いもよらず、普段会えなかった親戚も知己もたくさん駆けつけてくれて、本当にありがたくて故人のことよりそっちで涙が出ます。
 
この場をお借り……するのもなんかへんですが、取り急ぎ、まずは感謝申し上げます。
ありがとうございます。

こんな家族全員覚悟済みのチョッパヤのテキトーでささやかな家族葬でもこんなに大変なんだから、先輩のみなさんさぞかし大変な思いでご家族を送られて来たのでしょうね。
本当にご苦労さまです。
 

 
……自分が死ぬときは、ふっと消えるようにいなくなりたいなあ。死んだ瞬間忘れられるように。
 
それが叶わぬのなら、ぜひ世界中の人たちで、僕の死を悼み、看取りも葬式も手伝ってやってくださいww

2018年5月27日日曜日

父永眠



2018年5月27日12時20分  父永眠。

高速飛ばして12時10分に病室到着。

耳のそばで声をかける。
心拍がどんどん下がって、やがてモニタには何も表示されなくなり。

そうか。僕の到着を待っててくれるなんて
最後の最後まで、気い使いで
83年間、本当にお疲れ様でした。
ありがとうございます。

写真は、手持ちの手帳にとっさに描いた父の臨終の姿。
死に顔を見つめていると
「描け描けここで描かなければ後悔するぞ」と
心の奥底に声がする。

何も描くものなんて持ってきてない。

かばんの中を探って、小さな手帳にようやく鉛筆ではしりがき。

凝視しているうちに、魂はもうそこには宿ってない、やっと自由になったのだ、ということをやっと実感しました。

その後はずっとバタバタしております。
何しろ親の葬儀なんて初めてで。

2018年3月13日火曜日

再入院




そして結局、父は再び入院と相成りました。何回目だろう。

入院というのは、診察から検査〜診察、IC、入院手続き、身の回りの品を施設や家から持ってくる…までほぼ一日費やすのです。

これを何度も繰り返しながら、家族にも覚悟が出来て

そしてお別れなんだ。

2018年3月11日日曜日

7年目

迫る津波と追いかけっこした父は
翌年には全ての記憶を捨て去り
今は近所の特養に入って4年目の寝たきり生活。

木曜から食べ物も飲み物も受け付けなくなり、昨夜は病院へ担ぎ込まれました。
この冬2度目。
いよいよかと思いきや。





今回は熱も肺炎もなく、点滴だけで帰所。驚異の生命力。

でも、そろそろお別れのことを真剣に考えなくてはならない。
食べられない、飲めない。
準備しろよとのサイン。






点滴中、ほっとして、ふとストレッチャーのキャスターをぼんやり眺めながら
くだらないことを考えてました。

「医療系のデザインは、ホントにやりたい放題やらせてくれたなあ」

とか。



一見見ると、転がり抵抗が莫大なのでエンジニアは決してこんな車輪の線は引かない。
でも、実際には中に仕込まれてるのはフツーのベアリングに過ぎない。



つまりはカバリングのギミック。
この見た目ギミックを、コストと衛生管理面と法規と機構設計と全方位的に知り、調整して具現化するのがデザイナーの仕事。

あ、コストは度外視だった!
そして営業ととても仲が良くないといけない。
散々飲み歩いた。

とか。


今春、母は塩釜の家に帰ることに…。

実家の仙塩地区では施設不足で父の入所が叶わず、僕の住む埼玉で入所。
父の看病のために母も移住。

3年経って、精神的にも限界が来て、向こうで最期を迎えたいと、父を残して。
父が食べなくなったのは、そのせいもあるのかなあ。


埼玉県内には、まだ3600人以上の被災者の方々が避難されています。

http://www.pref.saitama.lg.jp/a04…/documents/forhp300201.pdf


父母は別にこういった被災者にはカウントされてはいません。
でも、家が無事でも、家族が無事でも、情報も連絡も絶たれた状態で、寒さと不安と暗闇の何週間を寄り添い過ごした人々の思いは、何年経っても癒えることはないというのを、父母を通し、知ることが出来ました。

街は復興しても、心は、あの日のままの人もまだまだいる。

亡くなった友人や親戚の中にも、津波で亡くなっただけでなく、復興の最中、過労や心労やそういったものを抱えて逝った人が何人もいる。

年月が経つに連れ「花は咲く」を聴くたびに、胸が詰まることが多くなって来たのはなぜなんだろう?

どうか、一日も早く、全ての人が平穏な日々を取り戻せますように。


合掌

2018年2月12日月曜日

サトチヒロ 2018 春展





サトチヒロ(ChihiroSATO)2018年最初の個展のお知らせです。
旧作〜新作取り混ぜて展示します。
ゆるい感じです。

先週までの【うめはる展】で展示された作品も展示致しますので、見逃した方はぜひどうぞ。
森の中のカフェで、美味しいコーヒーを飲みながら、ゆっくりとくつろいでください。
【サトチヒロ 2018 春 展】
2月15日(水)〜2月26日(月)
11時〜17時(火・水は定休日)
杜のカフェ・ヴィエント
埼玉県伊奈町小室6093-3
お問い合わせ
048-722-2303



在廊日はまだ未定ですが、電話連絡頂ければ、10分ほどで駆けつけますのでお知らせ下さい。
ニューシャトル丸山駅もしくは、高崎線及び宇都宮線の(湘南新宿ライン・東京上野ライン)上尾駅、蓮田駅からバスが出ています。「小室志久」下車徒歩2分。
駐車場は8台分ぐらいあります。

どうしてもたどり着けない場合は、最寄りの駅までお迎えにあがります。個展前半は、1名限定(ツーシーターなので)。後半はセダンが復活する予定なので、4名まで大丈夫です。(月・火・水を除く)
あ、お迎えご希望の方は、ぜひ絵を買って下さいヽ(`▽´)/

2018年2月11日日曜日

【うめはる展】終了



【うめはる展】@銀座ギャラリーあづま、盛況のうちに終了しました。
お越し下さった皆様、本当にありがとうございます。
銀座の街は今日もきらきらして、そしてやさしい。

2018年2月7日水曜日

うめはる展やってます



13人の画家による素晴らしい作品がたくさんです。ぜひ足をお運び下さい。
僕(サトチヒロ CHIHIRO SATO)の作品も展示しています。


【二科展出品者によるグループ展「うめはる展」】
2018年2月5日(月)〜11日(日)
11:00〜18:30(最終日16:00)
銀座ギャラリーあづま
東京都中央区銀座5-9-14
銀座ニューセントラルビル1階
Tel 03-3572-8378


サトチヒロ在廊日
7日水曜日15時〜
10日土曜日11時〜


展示をやるたびにいつもそうなんですが、ギャラリーに自分の作品が掲げられた瞬間に、関わってくれた人、見に来てくれた人、買ってくれた人への感謝の念が、ぶわーっとこみ上げてきます。
普段は一匹オオカミ気取ってるくせにね。
創作は孤独な作業だけど、それが自分の手を離れる瞬間に、孤独じゃ決してやってられない事だらけになるのです。

2018年1月1日月曜日

改めまして、あけましておめでとうございます



2018年、あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。
お正月はいかがお過ごしでしたか?
もうこのブログが更新される頃にはみなさんとっくに仕事始めの頃でしょう。
今年もみなさんにとって素晴らしい一年になりますように祈ります。

新年からいろいろ予定外のことが重なり、ご挨拶がすっかり遅れてしまいました。

今年はいろいろイベントが待ち構えていて、再び海外で展示の話が出てきていたり、数十年ぶりのグループ展参加など、楽しみな年になりそうです。

今年の目標は、もっともっと、「水晶の絵」の素晴らしさをみなさんに知っていただいて、部屋に飾ってそのパワーや癒やしを実感してもらうことです。

そんな中

「2017年中に観て廻った500展余の中でも、サトチヒロの作品は類のないもので、高く評価している。」

という、たった一言ですが最強の励みとなる言葉を、とある評論家の方から頂きました。
9月の銀座幸伸ギャラリーでのサトチヒロ個展「水晶の絵」展に対する感想です。

小躍りするほど嬉しいと同時に、感謝と奮起の思いがますます強くなっていくのです。

といっても、やることは淡々粛々と自分の仕事をやるのみ。
芸術はわたくしの修羅の中から生み出される、あなたへの美の祝福です。

わたくしの絵によって、一人でも多くの方の心や人生に、明るさや希望、優しさ、平和が訪れるように、日々精進致します。

あなたのお部屋に、芸術と豊かさがありますように。