咳と発熱でぼんやりした頭をどうにかすっきりさせるために、少し「丁寧な」スケッチでもしてみようかと思い、以前モデルさんになってもらった方の押さえ写真やスナップを手本に何本かリハビリスケッチをしていました。
普段、こういうもののスケッチは水彩色鉛筆を使うのですが、今回は久しぶりにB4鉛筆を使ってます。
4B、苦手だけど、いいところもあります。
消しゴムが使えるんです。
水彩鉛筆は、描いたら最後、完全には消せません。
8B9Bや木炭の方もそう。
これらはコントラストはきちんと取れるけれど消しゴムは殆ど利かない。
2BやBまで薄くなると、今度は陰影をきちんと出せず、ぼんやりした絵になってしまう。
4Bが、鉛筆スケッチの落とし所としてはやはりちょうどいいのでしょう。
消しゴムを使えるということは、最初から大胆に描き始めなくても、繊細に、あたりをつけて描いていって、不要な線や影をキレイに消せるというメリットがあります。
消しゴムを引いた場所が白としてハイライトも出せます。
なので出来上がりも、より繊細にできる。
このモデルさんは母子像(未発表)のためにポーズモデルになってくれた方の一人です。
スナップ的にスケッチの押さえとして角度を変えて撮っていた何枚かを資料として使っています。
が、フキサチフ(画面定着剤)を吹きかけると、案の定すっかりグラデーションが潰れてしまいました。ただでさえ荒っぽいのに表情まで変わってしまって…。
フキサチフはホントすきじゃないなあ。
このモデルさんは、中学生のイケメン秀才君。
小学生の時に昆虫標本見せられて、その資料性の高さに仰け反ったことがありました。大学生みたい。
でもまず描かせてくれない。シャイボーイ。
なのでスナップやら記念写真やら見ながら。
実物はもっとカッコイイ。JCのハート鷲掴み。
別に似せなくてもいいんですが。
普段はいろいろ理由あって写真を使ってのスケッチはしないのですが、今回のようなリハビリスケッチでは重宝しています。
写真の良いところは、最初から平面で捉えてくれているので、構成に手間がいらないという点、そしてもう一つは、「動かないモデル」なので、デッサンバランスを取る練習のためには、とても有効だということはよく分かっています。
それと、あまり頭を使わなくても描き進められる。
ただ、やはり写真をそのまま写すだけではダメ。
写真って、正確なのですが、その正確さは、目を通した正確さではなく、レンズを通した正確さ。だからレンズに左右される。特にスマホなどの広角レンズは目に比べるとかなり嘘っぱち。
だからそれをそのまま描くと、目で見た姿とは全然違うものになるし、それがデッサンに狂いを生じさせることも多い。
だからいろんな角度から見て、少しずつ嘘を付くというか、修正していく必要があります。
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