2015年7月23日木曜日

Samuel Gawith Fire dance flake




サミュエルガーウィズ・ファイヤダンスフレーク
原産国:イギリス
使用葉:ヴァージニア
着香:ブラックベリー、ブランデー他

フレークの喫し方については国の内外を問わずブログでも動画でも諸説フンプンいろんな自説が紹介されています。僕もこれまで散々もっともらしいことを書いてきましたが、結局は四つ折りにしてボウルにねじり込んで火付きや火持ちを気にしないフリをして喫う事が一番多いのです。ほぐすのもめんどくさいし。

こうして喫うフレークの利点は、まずはボウルが長持ちするという点です。普通のミクスチュアならせいぜい1時間、フレークは半日近く詰めっぱなしということも珍しくありません。もっともそれは火持ちの悪さによってブロー&ドローをサボればあっという間に消えてしまって火が点いていない時間の方が長いという前提付きですが。

ですが、よく考えれば一日咥えていた時代のパイプの喫い方はこんなものではないでしょうか。火を付けて一服するけれど、その時間はせいぜい数分。
ほっとけば立ち消え。
仕事に戻る。
次の休憩や思い出した時にまた火をつけて数分(数服)。

もちろん火持ちの良いフレークもあるし、火持ちが良くなくても火持ちを良くして何十分も燻らせることもできなくはありませんが、ミクスチュアのようにあんまりスパスパやっているとあっという間に舌荒れを起こしてしまいます。

僕のような絵描きにとっても、制作に夢中になっていると、いつまでも火が消えないミクスチュアなどは、過燃焼を起こして舌荒れに泣かされます。
その点フレークは。意識しないでいると火が消えてくれますから、手を休める都度火を付けてインターバルを取れるし、制作中に葉を詰め替える手間暇に集中力をそがれることもなく、そういった点ではとても助かっています。



さて、ファイヤダンスフレークは、サミュエルガーウィズのフレークの中では珍しい着香系のフレークです。開封するとベリー系の甘い香りが漂います。
と言ってもあくまでも自然なもので、他のヨーロッパ・アメリカ系にあるようなチューインガムやチョコレート系のそれとは全く違うもので好感の持てるものです。

生葉の形状はフレークですが、他のサミュエルガーウィズのフレークよりスライスが薄く、少し脆くなっています。一枚をパイプに詰めてもいっぱいになることはなく、大きめのパイプだと半分ぐらいしか埋まりません。

火付き、火持ちはサミュエルガーウィズのフレークの中ではかなり良い方です。
喫味はとてもマイルドです。ほのかな甘味はヴァージニア由来のもの。燻らす煙からもほのかにベリーのアロマが漂います。
満喫感もそれほどでなく、バイト(舌荒れ)もヴァージニア単独としては少ない方だと言えるでしょう。

サミュエルガーウィズのフレークは本格的なものばかりですが、半面火持ちや詰め方にコツの要るもの、そして味もややベテラン向きのが多いのですが、このファイヤダンスフレークは、初めてサミュエルガーウィズのフレークを試してみたいという人にとってはかなり良い選択になるのではないでしょうか。

ただ、ヴァージニアとして喫うにはややパンチ不足、キャベンディッシュとして喫うにはまだ生っぽい、ちょっと中途半端なところもあります。
この葉の肝はルームノートではないかと思います。控えめでありながら甘く艶っぽい香りは女性的ですらあります。
この葉がとある女性パイピストのために作られたというエピソードにもうなずけます。

生葉のフルーティな香りとアロマを味わいつつ、軽いアルコールと一緒に喫うのが向いています。
合う飲み物はビール、カクテル。時間帯は夕方〜。

  1. 生葉芳香 弱←○○○○○○★○○→強
  2. 甘  み 少←○○○★○○○○○→多
  3. 味の濃淡 淡←○○○★○○○○○→濃
  4. 熟成感  若←○○○○★○○○○→熟
  5. アロマ  淡←○○○○○★○○○→濃
  6. 満喫感  弱←○○○○○★○○○→強
  7. 舌アレ度 弱←○○○○○★○○○→強
  8. 火持ち度 悪←○○○○○★○○○→良
  9. 常  喫 無←○○○○○★○○○→有
  10. 個  性 弱←○○○○○○★○○→強


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