【祈り】
誰かの幸せを祈る時、全身全霊で祈って
それが成就することを
僕は祈った瞬間にもう知っている
人知れず暗闇で祈り、祈り、祈り
わずかな光の中で筆を走らせる
ある日突然、絵が描けなくなるかもしれない
やり残しはどんなに理想的な去り方でも免れない
それでも後悔だけはしないように描く
そう思いながら、描く
祈りながら、描く
僕の祈りと心の模様は必ず絵に現れて
光を放ち、誰かを幸せにしたり
希望の灯を灯したり
愛を伝えて広まってゆく
そうして僕という存在は消え
愛だけが残る
希望だけが残る
笑顔だけが残る
残されたわずかばかりの命は
あなたへの愛と引き換えに
燃えて絵となる