2011年7月7日木曜日

マクロビオティックはどこまで緩くできるか(2)

マクロビオティックの全てのテーマには、先に書いた「身土不二」という考え方に基づいた「地方」「気候」という概念の他に、「季節」と「労働」が深く関わっています。

それは、「進化した自然主義」でもあります。

マクロビオティックは、決して「昔に戻る」ことがいいとしているのではありません。

「マクロビオティックはストイックで辛い」という人がいますが、それはマクロビオティックを教条的に、あるいは「時代遅れ」「時代に合わないもの」として捉えているせいかもしれません。

本当は、マクロビオティックは、進化した食事法であり、とても楽しい食事法であるにも関わらず。

その地方で生きた人達が編み出した自然食、伝統食に加えて、新しい時代の健康や長寿、不病を目指した、科学的で神秘的な食事療法が、マクロビオティック。

辛いのなら、それは自然でも進化でもなんでもありません。
多くの人が、「病気を治すための食事療法」としてのマクロビオティックと、健康な人がより健康でいられるための食事法であるあるマクロビオティックを、ないまぜにしているという事実があります。

本来は、健康な人が食べたいものを食べれば、それが結果としてマクロビオティックな食事、健康になる食事法にならなければならないのです。

そして逆説的に言えば、本来のマクロビオティック的な食事を敬遠して、ファストフードに走ってしまうとすれば、それはその時点で既に「健康ではない」→「食事法の矯正が必要」→「厳格なマクロビオティックが必要」ということになってしまうという事なのです。
本来の健康体なら、ファストフードが食べたくてしかたがないというような事は起きない訳です。

それでは、健康なときのマクロビオティックとは、どうあればいいのでしょう。まさにこれが、「どこまでゆるくできるか」という問いに対する答えと同じ答えを持っているわけです。


私はこの事を、自らの身体を使って何年にも渡って実験を続けています。
私はもともとアレルギー体質で、極陰や極陽の食品には子供の頃から劇的な反応を示す体質を持っています。
その経験、実験から得た、現時点での結論は、次の通りです。

マクロビオティックは、マクロビオティックの基本的な条件に加えて、以下の条件を守ることで、よりイージーに進め、維持することができる。

1)スローフードの概念に沿っていること(ファストフードや工業化された食品を排除すること)
2)全粒穀物を摂れない場合は、半定期的な断食(ファスティング)を行うこと(一年に一度程度)
3)季節感覚によって食べたい料理を世界中に求めること。(夏なら東南アジアの料理、冬なら北欧の料理、という具合に)
4)動物性のものの摂取は一週間単位でマクロビオティックの基準に準拠していること。(一日でかなりの量を食べたら、残り6日間で総量規制する)
5)偏食をしない(旬だからといってそればかり食べない。伝統的食事だとこれが往々にして起こる)
6)劇物を避けること(劇的香辛料や添加物を排除すること)

以上の6つの点を守っていれば、より緩やかで自由なマクロビオティックライフを楽しむことができることでしょう。

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